沿革

ぷらっと市場の歴史

写真_苫小牧市立中央図書館より

沿革


ぷらっとみなと市場のルーツは昭和29年苫小牧駅前にあった朝市にあります。 

太平洋戦争の申し子ともいうべきバラックマーケット「やみ市」は苫小牧においても戦後の食糧難のなか自然発生的に建てられました。 

昭和29年に天皇皇后両陛下のご来苫や国体柔道大会の開催にともない、それまであった「やみ市」が撤去され朝市が建設され、朝100店舗ほどが一斉に開店し市内や近郊の小売店の人たち、夕方にかけては一般のお客様が食材などの買い物に訪れ、近郊のガンガン部隊の出入りもあり、毎日が活気に満ちて賑わっていました。 

この朝市の一部がぷらっとみなと市場の前身と言われています。この後、昭和46年に行われた駅前地区土地区画整理事業に伴い、昭和47年5月に現地に建設された苫小牧公設食品卸売センターに当時の組合員のほとんどは、移転入居してきました。

当時としては、卸売市場敷地内という立地条件にも恵まれ、卸売事業としてもまずまずの業績を上げていましたが、平成の時代を迎え小売店のコンビニエンスストアーへの業態変換や大型店の台頭により取引小売店が減少し売上高も低下傾向となりました。 

こうした厳しい経営環境の中にあって、小売業が認められていない卸売市場法との調整が必要な状態となってきました。 

この環境から組合員の大多数は小売業への移行はやむを得ないとして受け止め、平成14年に「朝市推進委員会」を設置し、平成15年8月8日に食品小売業に完全に業態転換し「ぷらっとみなと市場」となりました。

以来大型スーパーが進出しても、市場ならではの「新鮮な物を安く」というコンセプトを貫き通し苫小牧市民の台所を預かってきました。 

時代に併せて組合員も変わり飲食店も増えていく中で近年では道内・道外からの観光のお客様のご支持も頂けるようになってまいりました。 

ここには現在でも当時によく見た光景の売り手と買い手のコミュニケーションといった昔の「朝市」を感じさせるシーンが残っています。

ご挨拶


当市場は昭和47年に現店舗に移転し、水産王国北海道の魚介類、また、食糧基地として広大な大地を背景とした農産物を取り扱いして50年が経過しました。 

平成15年に卸売市場から業態転換した小売市場ではありますが卸売時代の経験を活かし、「安く・新鮮に」をモットーに苫小牧市民の台所を預かってまいりました。

もとは少数であった飲食店も一般のお客様のご支持を頂き、件数も増え、形も変わってきました。 

寿司や海鮮丼といったものの他、ラーメンやイタリアンなど市場ならではの豊富な食材を活用した様々な料理がお召し上がりになれるようになりました。

我々の祖先は苫小牧駅前に出来た朝市ですが、その時のお客様とのコミュニケーションを世代が変わった今の時代でもそのまま引き継いでいます。 

北海道の多くの各市場は「観光市場」となっていますが、当市場は地域密着型市場としてかわらず「安く・新鮮に」をモットーに毎日各市場から仕入れをしています。

札幌市内から60分、千歳空港から30分と交通アクセスも格段に良く、「近いのでぷらっと来てみたけれど、あのメニューをこの次は食べてみたい。この次はあの店に入ってみたい。この次はこの時期に来てみたい。」と繰り返し来たくなるのが当市場のポイントです。 

豊富なラインナップで囲まれた、物販店10ヶ店で季節の食材をお買い上げいただくとともに、飲食店11ヶ店で100種類以上のメニューをお楽しみください。

海の駅ぷらっとみなと市場理事長 上原正大